成長が早い子の共通点は「質問ができる子」であるということ

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「どんな子がプログラミングに向いていますか?」という問いかけは多いのですが、個人的な答えは

「質問ができる子」

と思います。


まぁこれはプログラミングだけに限らないと思います。
どんな分野の勉強や、社会に出てからもそうです。
成長する人の共通点は「質問できるか?」です。
質問が出来ると、成長サイクルが急速に早くなります。
逆に質問できない子は、どんなに理解力が早い子でも、どこかで必ず壁にぶつかって、そこからは伸びなくなります。



プログラミング教室をやっていて、1番強く思うのが「質問を出来ない子どもが非常に多い」ということです。
ほとんどの子は、わからない事があれば、ずっと黙って一人で考えてます。
「なんか悩んでる?」と聞くと、そこでやっと「わからない」と言います。
つまりは「受け身」なのです。
中には、困っていることはないか聞いても、「大丈夫」としか言わない子もいます。
そういう子は「自分でやる」みたいな意識が強いのかと思いますが、最終的には適当にやったり、理解しないまま飛ばしてしまったりします。
決して最初からやる気がない子ではなく、そういう子は人一倍真面目で、がんばろうとはしているのですが、
一人の限界が来ると「適当になる」しかないのです。
「質問できない子」の最後は、適当になる(やる気がなくなる)しかありません。

よくある例として、子どもが習い事を始めたとします。
最初は楽しく前向きにやっていたのに、しばらくすると、嫌になったのか「やめたい」と言い出す…。
「うちの子はなんて飽きっぽいんだ」や「子どもはすぐに気分が変わるなぁ」と思いますが、根本的な原因は「質問できない」という事が多いと思います。
「質問できない」から飽きるのです。
誰だってうまくいかない、わからない状態が長く続くとモチベーションは落ちます。

「十で神童、十五で才子、二十過ぎれば只の人」

という、ことわざがありますが、これも
「子どもの頃に理解力が高かった子は質問をすることに慣れていないので、徐々に成長が止まって、大人になる頃には凡人になっている」
というのが背景にありそうに思います。


では、なぜこんなに「質問ができない子」が多いのでしょうか?

先日「いい子に育てると犯罪者になります」という本の紹介をしましたが、そこでも言われている通り、日本の学校や家庭でよくある、

「迷惑をかけちゃいけない」
「先生の言うことを聞きなさい」
「真面目にやりなさい」

みたいな教育が裏目に出ているように思います。

「迷惑をかけちゃいけない」
→質問するのは迷惑をかけることと思ってしまう。
「先生の言うことを聞きなさい」
→先生の言うことには「はい」としか言ってはいけないと思ってしまう
「真面目にやりなさい」
→人に聞くことが不真面目だと思いこんでしまう

このような感じで。

ホントにこれ、かなり危険だと思います。
たとえば社会に出てからも、「言われたことしかできない人」になるのは当然ですよね。。

なので、家庭でもこれらのワードは、できるだけ言わないように心がけてほしいです。
逆に言ってほしい事は、

「わからない事は必ず質問しなさい」

ということです。
子どもに言う内容はコレだけで良いと思います。
質問を迷惑だと捉えるような講師や教師は、今すぐやめるべきです。

特にプログラミング教室のようにお金を払って通っているスクールの場合は尚更です。

ぜひ「質問をするために通っている」という意識を、子どもにもたせてください
知識なんて本やネットにいくらでもあります。
質問をしない学習は、家で一人でやれば良いのです。

教育熱心な親御様ほど「ちゃんと先生の言う事を聞いて、ちゃんとしなさいね」というように言って頂いているのですが、これだと子どもは「質問するのは悪い事」みたいに感じてしまいます。
「先生の説明で理解できない僕が悪いんだ」のように思ってしまいます。
こんな風に子どもが感じてしまうと最悪です。
これだけは避けないといけません。

「わからない」という状態が、悪いことと感じてしまうと、学習に対して非常にストレスを感じるようになります。
そもそも「わからない状態」を「わかる状態」にするために学習をするのです。
つまり学習している時は、常に「わからない状態」なのです。
「わからないのが普通」なのです。

当たり前の話に思えるかも知れませんが、小学校のような簡単な授業内容に慣れている子は「最初からわかって当然」という感覚なので、「わからない状態」に慣れていません。
それを悪い事に思ってしまいます。
特にプログラミングみたいな「何かを作る」分野は、プロになろうと常に「わからない状態」が多くにあります。
何度も何度もトライ&エラーの繰り返しの世界です。
(逆に言うと、プログラミングに慣れると「わからない状態」にも慣れますし、多少の失敗なんか気にならなくなりますね)



そして、非常に大事な点があります。

「先生の説明で理解できないのなら、それは先生が悪い」のです。
同じ説明で、Aという子が理解できたとしてもBの子が理解できないのであれば、Bの子向けにやり方を変えて教えるのが教育です。
それが先生の役目です。
だから、わかるまで質問して良いのです。
子どもにコレを教えてあげてください。

キノコードでは「先生の説明で理解できないのなら、それは先生が悪い」という事を生徒にハッキリと言います。
その代わり、質問をするのはキミの役目だよ、とも言います。
受け身ではなく、自分から質問をする、ということです。


日本の学校教育は「質問しにくい環境」なので、学校で「質問」という行為をまったくしたことないまま卒業する子も多いです。
そのため、学校以外で意識的に「質問」という行為をしないと、そのまま大人になります。

実際に海外から日本に来た子や、インターナショナルスクールで育った子は質問が得意です。
わからない事はガンガン聞いてきます。
だからガンガン伸びます。
国際的に日本の学力や、経済的な競争力が落ちていく一方なのも、こういうところが関係しているかも知れません。


そもそも、本来、子どもというものは「質問が得意」のはずなのです。
3歳ごろは、どんな子でも「なんで?なんで?」と、あらゆる事象を質問していましたよね?
(親がヘトヘトになるぐらいに…)
それが少し大きくなると急に質問ができなくなっていきます。
小学生1年、2年と進むごとにどんどんできなくなります。
これは教育の問題としか思えません。


とにかく「大人しく座って、一切喋らず、先生の話をただ聞いている」とか、こんな旧時代の息苦しい割に効果も薄い学習方法は、学校だけで十分だと思います。
(いや、もちろん学校も変わってほしいですが)
キノコードでは、レッスン中に喋っても良いし、座ってるのが疲れたら立ち歩いても良い、と言っています。
お菓子やおにぎりも食べて良いです。
前向きにプログラミングを学べていれば、それ以外の事は些細な問題です。
※ただし、これは「大人しい子」に対しての教育方法で、たとえば「最初からめちゃくちゃうるさい子」には「他の子がいる時は筆談にしよう」みたいに言います。

繰り返しになりますが、「先生の説明で理解できないのなら、それは先生が悪い。だからわかるまで質問しなさい」と子どもに言ってあげてくださいね。
宜しくお願いします。